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2009年07月04日

メルサスの少年―「螺旋の街」の物語

『メルサスの少年―「螺旋の街」の物語』新潮社。
★★★★★
螺旋の金字塔, 2005/3/12

菅浩江の作品はどれもそうですが、この『メルサスの少年―「螺旋の街」の物語』も、ファンタジーでありながらどこかSFです。日本のファンタジー、SF諸作品の中でも随一の傑作だと思います。
誰かのマネでも借り物でもない、独特のファンタジー世界を作り上げています。
どんなに頭の中で構築した世界が立派でも、それを表現できなければ意味は無いのですが、文章がまた素晴らしいです。最初の2ページを読んだだけでも文章表現の格の違いが分かります。
草琢仁の神秘的でいて優しいタッチのイラストが、美しくも熱く激しいこの物語に巧く合っています。

ストーリーは、少年が少女と出会い成長して行く、というものです。まぁありきたりといえばそうなのかもしれませんが、ありきたりでも磨き上げればここまで面白い名作になる、ということを燦然と示しています。

キーワード:螺旋

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SOLTANTO
posted by ミーミルの泉 at 21:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月12日

夏の流れ―丸山健二初期作品集


『夏の流れ―丸山健二初期作品集』丸山健二
講談社文芸文庫。
★★★★★
あなたは丸山健二を知っていますか?, 2005/3/12

丸山健二といえば『虹よ、冒涜の虹よ』のような壮大な大長編のインパクトが強いかもしれませんが、本書『夏の流れ―丸山健二初期作品集』に収録された短編は読み易いです。
極限まで無駄を排した簡潔な文章で描かれた世界の緊張感を存分に味わうことができます。
どの作品も登場人物の会話のリズムがワンパターンかな、という欠点も目につきますが、透徹した人間観察に基づいて深く掘り下げて描かれた人間描写は、並の二十代の人間では成し得ぬものです。
肩肘張って構えてかかる必要はないと思います。さらっと読んでさらっと忘れて、でも忘れ切れずに心の中に残る何かがあったなら、それでいいのではないでしょうか?

キーワード:人間観察

えびすビンゴカード[ハナヤマ]
あみあみ
posted by ミーミルの泉 at 21:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 芥川賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月06日

炎雷のレジェンド

『炎雷のレジェンド』集英社。
★★★★
炎雷の純愛ストーリー?, 2005/3/6

純愛SMというジャンルを提唱する作者にとって、初のシリーズもの。
シリーズを想定して作成した設定、キャラクターだからか、従来の作品よりも面白いです。可愛らしさのあるキャラに愛着も湧きます。
毒々しい魔都を舞台としてはいるはずなのですが、それをあまり過度に感じさせない明るい雰囲気があるのがいいのでしょうか。読みやすいです。
ただ……シリーズは面白くなってきてから、続きが出なくなっちゃいましたが。
あと、主人公の少年の、音を見ることができるという設定、非常に面白かったと思うのですが、もうちょっと活用させて欲しかったかな。
『炎雷のレジェンド』でした。
キーワード:純愛

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輪島 塗太郎
posted by ミーミルの泉 at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

牝獣狩り

『牝獣狩り』山口 香双葉文庫。
個室でくつろいでください。, 2005/3/6
★★
この作品の舞台は芸能界。
描写は、単調です。現実の女性芸能人を髣髴とさせる名前と経歴の女たちを餌食にしていく『牝獣狩り』です。
描写はともかく、現実の芸能界って、大なり小なりこういうものなのでしょうか。
個室、VIPルーム付きの料亭やクラブで奔放に……
まぁそういうニュースもたまに伝え聞きますし、フィクションではあるけれども、真実を一部ついているのでしょうな。
キーワード:料亭

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posted by ミーミルの泉 at 21:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 官能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

熱き疾風 猛き思慕―真・聖刻

『熱き疾風 猛き思慕―真・聖刻』神代 創アスペクト。ログアウト冒険文庫
★★★★★
りょーかいっ!, 2005/3/6

普通ならば「熱き思慕 猛き疾風」となるところを敢えて『熱き疾風(かぜ) 猛き思慕(おもい)―真・聖刻』となっているタイトル。そのタイトル通りの激しい内容です。面白いです。
聖刻シリーズのノベライズ版ということなのですが。基本的な設定を活かしつつ、登場人物達の冒険と葛藤を魅力的に描いています。
特に元気でいて一途な15歳の少女リージャが鮮やかに描かれています。
神代創がマイナー作家からこのノベライズを経てファンタジー、SF作家として地位を確立してゆくターニングポイントになった作品ではないか、と思われます。作者随一の傑作です。
キーワード:了解
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posted by ミーミルの泉 at 18:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

総務部好色レポート

『総務部好色レポート』山口 香双葉社。
★★
下半身には人格よりも好色, 2005/3/6

下半身に人格なしの主人公も、その主人公に抱かれる女も、次第に幸せになっていくという、この作者の定番スタイルなのですが、それは不幸になるよりは読後感が悪くはないですよね。
連作短編として複数の女を抱くのですが……ちょっと描写が単調ですかね。
本作『総務部好色レポート』で一番いい味出していたのは、主人公の目の上のタンコブな上司二人ですね。
キーワード:人格

世界有数の水晶産地アーカンソー産で、ジュエリーのような美しさを持つ特別な存在の水晶です
地球の掘り出しもの
posted by ミーミルの泉 at 18:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 官能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

太陽の季節・若い獣

『太陽の季節・若い獣』石原 慎太郎角川書店。
★★★★★
空に太陽がある限り, 2005/3/6

かつては大反響を呼んだ石原慎太郎の出世作『太陽の季節』です。
これって、よくよく考えてみれば、21世紀を迎えた現代からすると、なんと半世紀も前に書かれた作品なのです。
当時書かれた作品の大部分は古くなって陳腐化しているはずですが、この作品は今読んでもその鮮烈さを失っていません。
教育委員会やPTAが推奨するような内容ではないのですが、そういう作品にこそ、人間の抱える普遍的なテーマが込められているのだ、という見本でしょうか。
立った一物で障子を突き破るシーンのように、硬直した常識を突き抜けて太陽を掴もう、ってことですかね。
キーワード:ボクシング

協栄ジム×グンゼ
2大ブランドがコラボ開発でノウハウ集結!協栄ジム「サーモスパッツ」 ブラック
漢方の葵堂薬局
posted by ミーミルの泉 at 18:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 芥川賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

雪風ハ沈マズ―強運駆逐艦栄光の生涯


『雪風ハ沈マズ―強運駆逐艦栄光の生涯』豊田 穣
光人社

ユキカゼよ、永久に……, 2005/3/6

第二次世界大戦を扱ったノンフィクション『『雪風ハ沈マズ』』です。
戦記ノンフィクション作家にありがちなのですが、文章がイマイチ巧いとはいえません。主語と述語がつながってなかったり…でもこの作者はマシな方です。
作者本人が駆逐艦雪風に乗っていたのではなく、乗っていた人の日記などをよりどころに書いた作品です。まぁ沈まなかった船なのですから、生存者が多く、証言も多く取れるのは確かですが、乗員は交替も多いので、「雪風」の生涯を、よく一本に纏めたものです。
武勲を挙げることよりも、仲間を死なせず生き残ることを第一に考える気持ちが強かったからこそ、強運を味方にできたのかな、と実感です。

キーワード:雪風

完成モデルで振り返る戦艦大和最後の戦いタミヤ 昭和二十年四月六日 菊水作戦BOX完成モデル
Mトレード
posted by ミーミルの泉 at 18:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月06日

夏の流れ

『夏の流れ』丸山 健二文藝春秋。
★★★★★
20代前半にして到達していた境地, 2005/1/6

真の小説家は、たとえ読者が一人もいなくても、己の書きたいことを書くために小説を書き続けるでしょう。
しかし小説とは日記とは違い、本来他人に読まれるために書かれる物。
という二律背反が常にあります。特に後者が行き過ぎると、読者に媚びて作品の質を著しく落とす場合もあります。
『夏の流れ』は孤高の作家丸山健二らしい孤高の作品といえるでしょう。大衆に迎合して書かれた作品ではありません。だからといって作家の自己満足に終わっているわけではありません。
爆発的なヒットを飛ばすような派手さは無いものの、面白い、深みがあり読み応えのある小説となっています。
キーワード:執行

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アキバガレージ
posted by ミーミルの泉 at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 芥川賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに、

『平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに、』石黒 達昌福武書店。
★★★
『最終上映』の石黒達昌ですよ!, 2005/1/6

『平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに、』というやたら長いコレは、作品のタイトルではありません。表題作(?)の冒頭の一文です。この作品はあくまでも、無題なのです。
小説であることは確かですが、レポート形式で、横書き、表や写真も多数配されています。
もうこれだけで充分インパクト強いですけど、内容はと言うと、やっぱりレポートだから、なんじゃこりゃ、です。頭の悪い私は、恐らくこの作品の十分の一も理解できていないことでしょう。でも芥川賞候補にもなったくらいですから、読む人が読めば分かると思います。
小説というのは、人間というものを突き詰めて記すものです。
そして人間は、生き物の中の一つの種であり、生命です。
この作品は、ハネネズミという種を通じて生命を突き詰めて記したものです。そんな中で間接的に人間がどう突き詰まっているかをお確かめください。

キーワード:絶滅

ゴアテックス®、クールマックス®の機能素材をダブル使用!!夏場でも快適ヘンプハット
GLENCHECK
posted by ミーミルの泉 at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする